- ジャンル
- ビジネス・情報・社会
- ISBN
- 978-4-434-14272-7
- ページ数
- 232ページ
- 判型
- 上製本 A5判
- 発売日
- 2010年2月5日
- 価格
- 定価3,740円(本体価格3,400円)
中小企業の事業承継と企業価値
石坂 秀幸 著
日本の中小企業は企業数では圧倒的多数を占め、売上高は6割、雇用者数は7割を占めており日本の経済活動の中核を形成している。また、ほとんどが同族支配による私企業ではあるものの、従業員、取引先を含める多数のステークホルダーの生活、経済を支えている公器としての側面が強い。
その中小企業は経営者の高齢化により一斉に経営の承継問題に突入している。その承継時に問題となるのが中小企業の株式の評価である。中小企業の株式は非上場株式であり、株式の課税評価を受けても株式売却による現金回収する道は閉ざされている。また売却しようにも経営権を維持しながらの売却は不可能である。
中小企業の経営、財務上の特質を示し従来の疑似エクイティ融資の果たしてきた役割を説明し、公開企業との格差を指摘しその株式評価をもとにする非上場株式の評価方法に疑問を投げかけている。
このような問題をかかえた経営承継で、経営者資産を含めた中小企業の財務的疲弊が起こるメカニズムを解き、課税評価と株式売却による評価の考え方の違いを考察し、経営承継対策事例やM&A事例を交えて課税評価を上昇させずに企業価値を上げるキャッシュフロー経営を推進するよう説いている。
石坂 秀幸
1978年東京大学法学部卒業。1987年コロンビア大学ビジネススクール卒業。金融機関勤務を経て2009年大阪産業大学准教授。(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)