ブイツーソリューション出版案内 V2-Solution BOOKS

本書では、消費者の認知構造に基づいた消費者内部の問題を選択手続きの合理性と情報処理アプローチに依拠しつつ論じる。
特に、消費者が購買行動の前後段階において経験するであろう、非合理的購買行動の判断誘因を、それぞれの段階において行われる情報処理過程の下で明らかにし、非合理的購買行動における消費者の認知メカニズムに影響を与える潜在的情報処理の経路に関する考察を行う。
すなわち、本書で扱う主たる論拠は、購買選択の際、消費者は「何」を、そして「いかにして」行うかという問題である。
そして、そのような推論を導くための一般モデルを考える際、既存の合理的購買情報処理モデルにおける選択手続きに焦点を当てることで、その対照的モデルであると認識されてきた非合理的購買情報処理過程をより明確に規定する方法論的観点が共に明らかとなる。
本書で展開する諸論理の一端が、今後同分野において実質的結論を見出すことに広く活用される理論的模索のツールとなることを期待したい。