- ジャンル
- 写真集・画集
- ISBN
- 978-4-434-27147-2
- ページ数
- 122ページ
- 判型
- 上製本 A4変型
- 発売日
- 2020年3月31日
- 価格
- 定価2,200円(本体価格2,000円)
- 分類コード
- 0072
記憶と想像の間にある滲み
原爆投下から今年で75年目を迎える広島平和記念公園。戦後、復興の象徴として植樹された樹木。
その撮影中、気にも留めなかったが、暗室でしプリントを見た時、原爆で犠牲になった人々の霊が樹木のカタチになって叫び、何かを訴えている様にも見え、これが写真集を作る一つの動機になった。
ほとんどがデジタルになった今、居場所なくなりつつある「フィルム」「モノクローム」「暗室」に、私はこだわり続けている。
本書のタイトルにある「滲み」を表現する上で、中判ビューカメラのアオリを使い、ピントの合う被写界深度を極限に狭くし、アウトフォーカスを多く取り、ボケの滲みとプリントプロセスの一部にソフトフィルターを入れ、シャドーの滲みを織り交ぜながら視覚表現を試みた。