- ジャンル
- 小説
- ISBN
- 978-4-434-22735-6
- ページ数
- 272ページ
- 判型
- 並製本 文庫判
- 発売日
- 2016年12月15日
- 価格
- 定価770円(本体価格700円)
- 分類コード
- 0121
立ち上がる民衆
相州荻野山中陣屋襲撃から自由民権運動へ
通説における維新前夜の西郷隆盛のイメージは、相楽総三ら薩邸浪士たちを利用するだけ利用して用が無くなったら捨てるという、権謀術数を駆使した悪役である。しかし本書では、実は西郷は相楽たちに幕府を倒させ、文字通り「民衆による明治維新」を後押ししていたのではないかとしている。
その悪いイメージは、幕末の陣屋襲撃や明治の大阪事件に関与した厚木の人々も同様で、子孫の方々は長らく肩身の狭い思いをしてこられたという。しかし彼らの果敢な行動が明治維新を成し遂げ、また自由民権運動を推進したことも事実だと思う。さらに彼らは、我々に立ち上がることの重要さを教えてくれているので、筆者は彼らの業績を顕彰したいと思ったのである。