Book Detail
空と十二支縁起 1
菩薩乗の生成
内容紹介
【2026年改訂増補版】初版電子書籍の内容を全面的に改訂し、ページ数は約3倍に増幅。
本書『空と十二支縁起 1』は、仏教研究をライフワークとする著者による、仏教研究の集大成であり、その第一弾である。 経典によれば、仏陀は菩提樹下で悟りをひらき、十二支縁起を順逆に観じたという。また、四聖諦が声聞の法であると言われるのに対して、十二支縁起は独覚の法であると言われている。これまで十二支縁起説は、部派仏教においても三世両重の縁起説など、様々な解釈がなされてきたが、その難解さゆえに、近代の仏教学者は、後世の付加であり仏陀直説ではないなどと、これを否定するものも現われた。 『空と十二支縁起』は、このような時代の流れに逆行し、十二支縁起こそは仏陀の教えの心髄であると捉え、未だかつてなされることのなかった見地からこの解明を試みる、画期的な論考である。 その第一弾である本書は、十二支縁起の基本的な解明から始まり、また十二支縁起こそが禅定における直接体験であるとして、その生成過程をアビダルマ的に精緻に追跡していく。 また『空と十二支縁起』は、大乗仏教の最重要概念である「空」についても、十二支縁起の観点からその構造を解明することを試みるものであるが、その第一弾である本書においては、仏陀が『小空経』で示した悟りの階梯論から、空観を十二支縁起に基礎づけ、統一的な理解を与えることを試みている。 さらに本書は、「一切」のシステムとして「十二処」と「五蘊」の2種類を同定した上で、前者を部派仏教、後者を大乗仏教に配当し、「五蘊の空観」こそは大乗仏教の神髄であると捉え、菩薩乗の生成を跡づける。
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