Book Detail
ふりーらじかる
内容紹介
ひそやかな詩的遊離基
「仄明るい光の散乱のなかに/しんしんと沈んでいく顕れは/今という時間をすりへらして/次の明るみへと/飛びうつっていく」
自由であるとは、過激であるとは、かくもひそやかに表出されるものなのか。著者は、散文詩と行分け詩のバランスの上に危うく構築されたこの第三詩集によって、人知れず現代詩の未到の迷宮に足を踏み入れたようだ。各作品は、過去から現在、未来へと時を映す魔境であり、言葉の細胞は、一旦無の遺伝子へと分解され、詩魂のフィルターを通り、新たな生へと甦っていく。文学史は将来この詩業に、「現代詩の夢の実現」の名を冠するかもしれない。
